共同通信社が11、12両日実施した全国電話世論調査によると、カジノを含む統合型リゾート施設(IR)の汚職事件を受け、IR整備を70・6%が「見直すべきだ」と回答した。「このまま進めてよい」は21・2%。海上自衛隊の中東派遣については「反対」が58・4%で「賛成」の34・4%を上回った。内閣支持率は49・3%で昨年12月の前回調査比6・6ポイント増。不支持は6・3ポイント減の36・7%だった。野党合流協議の難航などが背景にあるとみられる。

安倍政権は、IRを東京五輪・パラリンピック後の景気浮揚策と位置付けている。政府は2021年以降、最大3カ所の整備地域を決め、20年代半ばの開業を見込むが、世論の理解をいかに得ていくかが問われそうだ。

首相主催の「桜を見る会」の疑惑に関して、安倍晋三首相は「十分説明していると思わない」とする回答は86・4%に上った。

衆院議員の任期は21年10月まで。望ましい衆院解散・総選挙の時期については「東京五輪・パラリンピックの後」がトップで46・1%、「来年以降」が36・1%で続いた。立憲民主、国民民主両党の合流協議を巡り、合併に「期待しない」は69・3%で「期待する」の22・8%を大きく離した。

日本経済の先行きに「不安」「ある程度不安」を感じているとの回答は計86・2%となった。

次の首相にふさわしい人を尋ねたところ、石破茂自民党元幹事長が18・2%でトップ。安倍首相は13・1%、小泉進次郎環境相は11・8%だった。首相の下での憲法改正に反対は52・2%で、賛成の35・9%を上回った。

政党支持率は、自民党が7・2ポイント増の43・2%。立憲民主党は3・9ポイント減の6・9%、国民民主党1・6%、公明党2・9%、共産党4・1%、日本維新の会4・4%、社民党1・1%、NHKから国民を守る党0・7%、れいわ新選組2・4%。「支持する政党はない」とした無党派層は31・5%だった。(共同)