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日テレ・アンドロイドアナウンサー「アオイエリカ」 CES 2020に登場したインパクト - screens-lab.jp

■「世界中の人々と会話する」難しさ

──海外の方とのコミュニケーションで、印象的だったことはありますか?

西口氏:(アオイエリカに対する)インタラクションの仕方が日本と海外ではまったく異なる点が印象的でした。日本ではアオイエリカの好きな食べ物や体重を聞くことが多かったのですが、海外では好きな色や職業などを聞かれることが多かったです。来場者の出身国によって「初対面の人に聞くこと」が違ったので、その都度(会話AIを)アップデートする必要がありました。「ボーイフレンドはいるの?」という質問は万国共通でしたが(笑)

──ボーイフレンド…面と向かって人には聞きづらい質問ですね。

川上氏:人間相手には気を使って話さないことも、アンドロイド相手には思いきって聞いてみたくなるんでしょうね。

西口氏:黒人の方から「黒人についてどう思うか」と聞かれたり、宗教や政治的な話をを聞かれることが多かったのも、多民族国家であるアメリカらしいなと……。このあたりも、日本では予想できなかった部分でしたね。

──センシティブだったり、答えづらい質問にはどう対応していましたか?

川上氏:もともとそうなのですけど、アオイエリカは答えづらい場合は「うーん……」と考え込むような動作をしてごまかしたりします。また一部では認識違いをしてまったくトンチンカンな回答をしたこともありました。

西口氏:(交わされる会話の)ほとんどが想定外でしたね。

川上氏:CESやスタートアップについては聞かれるだろうとは思っていましたが、まさか「好きな色」を聞かれるとは思わず……。受け答えが不十分であったところは会話スクリプトを随時アップデートさせて、都度学習も含めて対応していました。

──会話ひとつをとっても、国ごとに文化的・地理的な背景が絡んでくるわけですね。

川上氏:CESの開催国はアメリカですが、日本のパビリオンの隣ではイタリアやイスラエルの企業が出展していて、いろんな(バックグランドを持つ)人がいるという状況でした。「イタリア語はしゃべれないのか」「中国についてどんなことを知っている?」など、いろんな国の人たちに問いかけられながら、それぞれに対応する話題を考えておかなくてはいけない──。世界中の人とコミュニケーションすることの難しさを実感しました。

──言い回しや口調もさまざまだったと思いますが、そのあたりはいかがでしたか?

川上氏:名前をたずねる場合、英語ひとつをとっても「What is your name?」「Do you have name?」など、いろんな「たずね方」がありました。全部の言い回しを英語で考えるのは大変ですが、アオイエリカは受けた会話を内部で日本語に翻訳する仕組みにしたので、「お名前はなんですか?」として受け取ることができます。返事をする際は「アオイエリカです、よろしく」と、言い回しの違いを吸収することができました。

西口氏:来場者の方のほとんどがロボットと初めて会話をするため、強く意識し過ぎてしまい、赤ちゃんに話しかけるようにはっきりと発音してくれる人が多かったりしました。ただ、これが裏目に出て音声認識がうまく動作しないというケースもありました。

──発音が明瞭すぎて認識できない? それはどんなケースですか?

西口氏:たとえば「What is you name?」とたずねるときに音声を認識しやすいようにと配慮をして、「W-h-a-t—i-s—y-o-u-r—n-a-m-e?」のようにゆっくり伸ばしながら話しかけてしまう。ゆっくり話すことが必ずしもロボットフレンドリーな話し方ではないんですよね。

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March 23, 2020 at 07:19AM
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