画面越し 心結ぶ子ども食堂 茅野 弁当とテレビ電話で孤立防ぐ - 信濃毎日新聞

　新型コロナウイルス感染拡大で県内の子ども食堂が相次ぎ休止する中、茅野市のＮＰＯ法人「信州協働会議」が、テレビ電話アプリを使って会話しながら食堂利用者と食事をする取り組みを始めた。食卓を囲まず弁当を安く提供する方式に切り替えたが「孤立を防げない」と考え、テレビ電話アプリを導入した。

　市内の飲食店「かふぇ天香」の子ども食堂は、新型コロナの影響でいったん休止したものの、「今こそ子どもの居場所が必要」と再開。感染防止のため、今月から弁当の提供に変更したが、利用者には孤立しがちな人もいて、今回の方式を思いついた。

　「つながった！」。１６日午後８時ごろ、かふぇ天香に備えたタブレット端末に、親子が映し出された。この日は市内の子どもやその家族、大学生ら約１０人が参加。肉じゃがやブロッコリーを味わった。ＮＰＯ法人理事長の八幡香さんは「孤立を防ぐのが子ども食堂の役割」と話す。

　食事後、画面の向こう側で踊るなどしていた小学６年の男児（１１）は「楽しい」。母親（４７）は「さまざまな人と交流できる大切な居場所。テレビ電話は心のよりどころになる」と話していた。

（4月19日）

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