秋の夜空を彩る「オリオン座流星群」。2022年は、流れ星の出現数がピークとなる「極大」は10月22日で、ちょうど月明かりが少なく観測条件が良さそうだ。流れ星の数は1時間に15個、空の条件によっては最大30個という予報もある。見える時期や方角などを国立天文台に聞いてみた。
オリオン座流星群とは
オリオン座流星群は毎年10月下旬に活発になる流星群で、オリオン座付近にある「放射点」と呼ばれる場所から流れ星が飛んでくるように見えるため名付けられた。母天体は、みずがめ座η流星群と同じハレー彗星。公転する地球が、ハレー彗星から出たちりが集まるところを通過する際、1センチ前後の岩石などが大気にぶつかって燃え、流れ星となる。
流星の出現数が1時間当たり20個を超えることはあまりなかったが、2006年に突発出現を観測した。1時間あたり60個以上、観測者によっては100個を超える流星数が観察された。国際流星機構(IMO)によると、07~09年もペルセウス座流星群と並ぶ数が観測されたという。
出現期間いつ
出現期間は10月2日~11月7日ごろ。
極大の時期
極大となるのは、10月22日ごろの予想だが、ピークがなだらかなため、前後2、3日間、19~25日ごろまでは流星が見られるという。25日に新月を迎えるため、月明かりの影響が少なく、観測には良い条件。条件が良ければ1時間に5個程度の流星が予想されている。痕を伴う高速流星が多く、見応えがありそうだ。
お勧めの観測時間帯や方角
流星はオリオン座が空に昇る午後10時ごろから流れ始めるが、放射点が高くなる真夜中過ぎからが観察に適している。午前2時頃から細い月がでてくるが、月明かりを避けて観測するとそれほど大きな影響はないとみられる。ふたご座ε(エ・プシーロン)群やこじし座群なども同時期に極大を迎えるので秋の空はにぎやかになりそう。
流れ星を逃さないコツ
近くに人工の明かりがなく、空を広く見渡せる場所を選ぼう。方角は気にしなくてよい。流星群はいつ、どの方角に流れるか分からないため、望遠鏡や双眼鏡は使わず、肉眼で観察を。夜は冷え込むため、暖かい服装や防寒対策をしっかりとして観察に臨みたい。
極大を迎える22日の各地の天気
(20日午前11時、気象庁発表)
札幌:曇り
仙台:曇り時々晴れ
新潟:曇りのち一時雨
金沢:曇りのち一時雨
福井:曇りのち一時雨
東京:晴れ時々曇り
長野:晴れ時々曇り
名古屋:晴れ時々曇り
大阪:曇り
高松:曇り時々晴れ
松江:曇り
広島:曇り
福岡:曇り
鹿児島:曇り時々晴れ
那覇:曇り一時雨
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