６日午後３時ごろ、栗原市若柳の若柳小の敷地内で、放課後のクラブ活動中だった４年生の児童３人が軽トラックにはねられたと、宮城県警若柳署に通報があった。３人とも命に別条ないが、救急搬送された。若柳署は殺人未遂の疑いで、軽トラックを運転していた栗原市若柳下畑岡、職業不詳の男（３４）を現行犯逮捕した。
署によると、被害の３人は男子２人、女子１人。容疑者は「人にわざとぶつけようとした」という趣旨の供述をしており、故意にはねたとみて、殺意の有無や動機などを調べている。
市教委によると、児童３人とは別に４年生の女児１人が帰宅後、被害を訴えた。署にも相談したという。病院に搬送された３人のうち、男児２人は擦り傷程度の軽傷だった。女児は出血があり精密検査を受けているといい、帰宅後に被害を訴えた女児は肩付近が軽トラックにぶつかったという。
市教委などによると、軽トラックは北側通用口から南側の校庭に向かって侵入した。通用口は保護者の送迎や物品搬入のため、常に施錠しないで開放されていた状態だった。
現場はＪＲ石越駅から西に約２キロの住宅や病院、福祉施設などが立ち並ぶ地域。
軽トラック現れ、児童次々となぎ倒す 児童や保護者は恐怖隠せず
穏やかな学びやに全く不似合いの泣き声と叫び声が響いた。栗原市若柳小で６日午後、敷地内に侵入した軽トラックが児童に突っ込んできた殺人未遂事件。思いもよらない凶行に、児童や保護者は恐怖と驚きを隠せないでいた。
様子を目撃した児童によると、児童約１５人が校庭などでの課外活動を終え、校舎に入ろうとしていたところ、北側通用口に軽トラックが現れた。その後、通用口から侵入し、校舎の正面付近にいた児童４人を次々にはねたという。
「痛い、痛い」と児童が泣き叫ぶ横で軽トラックは停止。目撃した男児は「（軽トラックの）スピードは出ていたように感じた。怖かった」と振り返る。小野寺章仁容疑者（３４）は降車後、校舎敷地を北側方面に走り去ったという。
報道などで事件を知った保護者らは慌てて子どもを迎えに訪れた。学校内の放課後児童クラブに小２の長女（７）を預けていた会社員女性（２９）は「親戚からの電話で事件を知った。娘が無事でよかったが、けがをした子どもと家族が気の毒」と心配していた。
近所の男性は何台もの救急車のサイレンを聞き「ただ事ではないことが起きた」と感じたと話す。学校周辺は車の通行量が少ない住宅街の一角。「こんな静かな街で事件が起きるとは信じられない」と顔を曇らせた。
学校は午後８時から非公開で保護者説明会を開いた。市教委は「子どもたちの精神的ショックが大きい」として、７日は臨時休校とすることを決めた。
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