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「3G終了」へのカウントダウン 携帯電話販売店では何が? ケータイユーザーはどう動く? - ITmedia

 2019年10月、NTTドコモが3G通信サービス「FOMA(フォーマ)」を2026年3月末をもって終了することを発表しました。同時に、フィーチャーフォン向けのネット接続サービス「iモード」も終了となります。

 同様にau(KDDIと沖縄セルラー電話)は2022年3月末に、ソフトバンクは2024年1月下旬に3G通信サービスを終了します。

 21世紀の始まりの年である2001年10月に商用化が始まった3Gも、2020年代半ばには完全に終息することになります。FOMAやiモードのサービス終了が報道されると、SNSやニュース記事のコメント欄では「ついに終わるのか……」といったように、当時を懐かしむ投稿が多く見受けられました。

 一方、現在も主にケータイ(フィーチャーフォン)で3Gサービスを利用するユーザーからは「使えなくなるのは困る」といった反応も見受けられました。実際のサービス終了は、一番近いauで約2年後、一番遠いドコモで約6年後と、対策を講じる余裕は十分にあるのですが、具体的に終わる日まではチェックしなかったのか、すぐにサービスが終わると勘違いしている人もいたようです。

 今回の「元ベテラン店員が教える『そこんとこ』」では、各キャリアの3Gサービス終了予定を受けたユーザーの店頭での反応について、ショップスタッフに話を聞いて聞いてみます。

FOMA終了 NTTドコモのFOMAとiモードは、約6年後にサービス終了が決定

買い換えは「駆け込み」よりも……

 2019年10月以降(一部は2020年1月から)、大手キャリアの販売する携帯電話端末の代金の割り引きは「最大で税別2万円(税込みでは2万2000円)まで」という規制が入っています。

 しかし、この規制には“例外”もあり、3G対応携帯電話から4G(LTE)対応携帯電話への買い換え時は2万円超の割り引きが認められてます。実際の店頭でも、3G携帯電話からの買い換えを促す掲示が大々的に展開されています。

ソフトバンクコーナー ある量販店のソフトバンクコーナーでの掲示。3Gケータイからの乗り換え(新規/MNP契約)や機種(契約)変更を行い、スマホデビュープランに加入すると、特定機種で2万円を超える割り引きを受けられる

 「お買い得感がある」というアピールと、3Gサービス終了の報で買い換えが増加しているかスタッフに聞いてみると、確かに増えてはいるそうです。

 ただ、もう少し詳しく話を聞くと、単純に3Gサービスが終了するから乗り換えるという訳でもなさそうです。

 3Gサービスの終了日が決まる前から、買い換えに来るユーザーは徐々にではありますが増えてきています。「(3G端末が)壊れてしまった」とか、「家族がみんなスマートフォンになっちゃったから(自分もスマホにする)」という理由で買い換えに来る人が多いような気がします。

 もちろん、こういう声もあります。

 3Gサービスの終了が告知されたことで、「使えなくなる前に何とかしよう」と相談にくるお客さまも増えています。

 相談に訪れたユーザーがそのまま端末を買い換えるケースも増えてはいるようですが、3Gサービスの終了告知がトリガーになったのではなく、愛用している機種の不調や周囲の環境の変化など、ある種の“限界”を感じて買い換えに来るユーザーも少なからずいるのが現状のようです。

auコーナー ある量販店のauコーナー。auの場合、4G LTE端末でもVoLTE非対応(音声通話に3Gを利用する)機種は3Gサービスと同時に利用を終了するため、VoLTE非対応の4G LTE機種からの買い換えでも2万円を超える割り引きを受けられる

壊れる前に来てもらえないと……

 スタッフからはこんな声もありました。

 3Gからの買い換えでは、端末が壊れてしまったことをきっかけとしているお客さまが多いです。同じ端末を長い期間に渡って使うお客さまがいること自体は何ら珍しいことではないのですが、最大の問題は故障した機種の修理サービスが終わっていることです。

 修理できない機種の場合、故障してしまうと、中に入っているデータを救出できる可能性がかなり低くなってしまいます。修理サービスが終了した後も粘って使うよりも、大事なデータを1つでも多く保つという観点から、早めに買い換えに来てほしいと思います。

 例えば、auが2015年2月6日に発売した最後のEZwebケータイ「GRATINA 2」は、今年(2020年)の9月30日をもって修理サービスが終了します。ドコモが2015年11月27日に発売した最後のiモードケータイ「P-01H」も、2021年3月末をもって修理サービスが終息します。こうして見ると、3Gケータイでケータイ向けISPサービスに対応した「最新」機種は約5年前に発売されたものなのです。

P-01H NTTドコモの最後のiモードケータイ「P-01H」
GRATINA 2 auの最後のEZwebケータイ「GRATINA 2(KYY10)」

 これらの「最新」機種は現時点においてまだ修理できますが、多くの3Gケータイユーザーはもっと前に購入したものを使っているはず。実際に店を訪れる3Gケータイユーザーに関する話をスタッフに聞いてみると……。

 (契約上の)端末利用期間が10年超の「らくらくホン」をお使いのお客様が最近、「らくらくスマートフォン」に買い換えました。

 端末ラインアップが本格的にスマートフォン中心となる直前の“全部入り”ケータイからの買い換えも多いですね。時期を考えると、かれこれ8〜10年使い続けたことになりますよね……。

 長期間にわたって同じケータイを使っている人は、「電話とメールしか利用しない人」「カメラやワンセグといった機能面が充実したケータイをあえて使い続けたい人」が多い傾向にあるようです。

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そろそろ3Gケータイは「潮時」?

 当然、スタッフはお客さまと話をしながら手続きをしていく訳ですが、こんなことを話すユーザーもいるようです。

 今使っているケータイが壊れたら、スマホを選ぶしかないと思っていたんですよね。(ケータイでは)利用できないサイトが増えているので。不便を感じることも多くなり、そろそろ「潮時」だと……。

 確かに、3G通信サービス終了に先駆けて、ケータイ向けのアプリの配信やオプションサービスの提供を終了する動きが加速しています。例えばauは2018年3月31日をもって「EZアプリ」の配信を終了しており、それに伴いEZアプリを用いるサービスの提供も終息しています(参考リンク)。

 「公式サイト」と呼ばれた月額課金制のサイトも、ケータイユーザーの減少に伴いサービスを終了するか、スマホ向けサービスに絞り込んだものも多数あります。セキュリティ方式のバージョンアップに伴い、ケータイでは接続できなくなったWebサイトも少なくありません。3Gケータイを「使いたくても使えない」状況になりつつあるのは確かです。

EZアプリの終了 auでは、EZwebケータイ向けのアプリ配信を終了済み

3Gケータイユーザーは「備え」を

 スタッフから話を聞くべく幾つかの店舗を回る中で、「お使いのガラケーが使えなくなります」という訴求をしている店舗もありました。サービス終了は数年先なのに、それこそSNSなどで見られた反応と同じく、明日にでも使えなくなるかのようなアピールです。

 電話とメールは使えても、3Gサービス、特にケータイを便利に使うために用意されたサービスが既に終了するか、終了が間近であることを考えれば、このような訴求方法を「間違いだ」とも言い切れませんし、ユーザー自身がそう考えるのも無理はないかもしれません。

 筆者自身も、3Gサービス全盛期、もっといえばケータイ全盛期に青春時代を過ごした1人であり、終わりが見えていることには大きな寂しさを覚えています。しかし、元販売員の立場としては、少し焦るくらいの気持ちで、4G端末(あるいは5G端末)に買い換えてほしいとも思います。スタッフの話にもあった通り、使っている端末が壊れてしまうと、買い換えた際に大切なデータを新しい端末に移すことが困難になるからです。

 各社の3Gサービスの終了が近づいたときに、最低限の電話やメールを満足に利用できるかも保証はありません。買い換えの特需が出てくる頃に、満足できる機種の在庫がないことも考えられます。

 サービス終了まで最短で2年、最長で6年という時間は、余裕を持って次に使うケータイやスマホを選べる期間でもあります。ギリギリになって考えるのではなく、今から考えて相談し、次のケータイやスマホを選んでほしいと思います。

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