北京市中心部で27日夜から28日未明にかけ、新型コロナウイルス対策として厳しい行動制限を強いる中国の「ゼロコロナ」政策に反対する千人近い規模の抗議活動が起きた。「個人独裁は要らない」と習近平国家主席を批判する声も噴出。2012年の習指導部発足以降、首都での本格的な政府批判行動は初めて。
ゼロコロナ政策に反対する抗議活動は上海など全国各地で起きており、10月の共産党大会で長期支配を固めたばかりの習氏は試練を迎えている。
北京で抗議活動があったのは日本など各国大使館や外資系企業が集中する朝陽区の繁華街。川沿いにある広場に27日、新疆ウイグル自治区で起きた火災の犠牲者を悼む献花台が設けられ、市民が集結。火災では防疫対策による封鎖で救助が遅れたとされ、市民らは「PCR検査はもうたくさんだ。自由がほしい」とシュプレヒコールを上げた。
市民がデモ行進を始めると、共感する若者らが続々と合流し、当局への抗議を意味する白い紙を掲げ「隔離を解除せよ」と連呼した。(共同)
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