全国各地の多くの公立高校で1日、卒業式があった。今年の卒業式について、文部科学省は2月、児童生徒や教職員は歌唱などの場面を除いて「マスクを外すことを基本」とする通知を教育委員会などに出した。福岡市中央区の県立福岡中央高校で式に臨んだ卒業生341人はマスクを外して入場したが、席に着いた後はほぼ全員がマスクを着用して式が進んだ。
マスク外して入場
同校では、入退場時は卒業生の晴れやかな顔を来賓らに見てもらおうとマスクを外すよう生徒たちに促した。式典中のマスク着用は国歌や校歌斉唱時以外は個人の判断に委ねた。
3年間の新型コロナウイルス禍で素顔を覆ったままの生活を強いられた卒業生は、マスクを外し、気恥ずかしそうな表情で入場。席に着くと、ほぼ全員がマスクを着けた。式典では3年ぶりに卒業生の名前を1人ずつ呼ぶ点呼が実施され、ほとんどの生徒がマスクを着けたまま返事をした。
佐伯裕子校長は式辞で「この3年間は大声で笑うことも歌うこともはばかられ、かつてない時代だった。新しい形でしなやかに乗り越えながら、未来を切り開いた。糧にして進んでほしい」と語りかけた。
卒業生を代表し、佐野咲良(そら)さん(17)が「本当はおしゃべりしながらお弁当を食べたかった。文化祭で大声を出したかった。修学旅行でもっと何日も過ごしたかった。これが本音です。残っている写真はマスクばかりですが、何物にも代えがたい宝物になった」と答辞を述べた。
卒業生の一人、久保佳奈美さん(18)は入場時のみマスクを外して臨んだ。式が終わった後、「マスクを着けることが普通の高校生活だったので恥ずかしさもあり、式典中はマスクを着けていた。他のクラスの生徒で初めて素顔を見た人もいて新鮮な、不思議な感じだった」と話した。【山口桂子】
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