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沖縄県が辺野古承認せず、代執行へ 玉城知事「判決は問題がある」上告の方針 - 産経ニュース

玉城デニー沖縄県知事のコメントを代読する溜政仁知事公室長(左)=25日午後5時1分、県庁(大竹直樹撮影)

米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への移設計画を巡り、国が移設に反対する県に代わって軟弱地盤改良工事の設計変更を承認する「代執行」訴訟で、福岡高裁那覇支部から承認するよう命じられた沖縄県の玉城デニー知事は承認期限の25日、承認しないと正式に発表した。判決を不服として上告する方針。国が初めて地方自治体の事務を代執行することになり、司法判断を拒絶し、法的義務を果たそうとしない知事の姿勢は物議を醸しそうだ。

玉城知事は高裁支部判決のあった20日に大葉性肺炎と診断され、21日から入院。26日まで療養中のため溜政仁知事公室長が25日夕、コメントを代読して明らかにした。

福岡高裁那覇支部判決後、「不当判決」と書かれた紙を掲げる人 =20日午後那覇市(大竹直樹撮影)

玉城知事はオンラインで県幹部や弁護士らと協議を重ねて対応を検討。高裁支部は判決で、承認の法的義務を負った9月の最高裁判決に従っていない県に対し、「社会公共の利益を害する」と判断したが、玉城知事は「今回の判決にはさまざまな問題がある」などとし、「承認することは困難と判断した」という。

さらに辺野古移設に反対する多くの県民からの負託を受けている点も不承認の理由として挙げ、「政府は工事を中止し、問題解決に向けた県との真摯(しんし)な対話に応じていただきたい」と求めた。

国土交通省関係者によると、斉藤鉄夫国交相が近く玉城知事に代執行の日時や場所を通知し年内にも代執行する。県が上告しても最高裁で逆転勝訴とならない限り、代執行を止められない。防衛省関係者によると、来年1月中旬に大浦湾側の埋め立て区域の外側で「ケーソン」と呼ばれる箱形コンクリートを仮置きするための工事を始める。

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